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国選択無形文化財 小綱町の野神さん

野神さんノグチサン・ノグッツアン) 
古くから小綱町では、農耕の守護神として田植え前の旧暦5月4日(新暦では6月4日)に豊作や農耕の無事を祈る「野神行事}(ノグチサン)が、上記の通り今は無くなった宮座(後に村座)という農村祭祀組織で運営されていた。
信仰の対象は野神塚(のうじんつか)の野神(のがみ)さんであり、野神塚は小綱町字室田137番地と138番地の合筆の田の南東隅、旧農道に沿った場所にある。(小綱町の野神塚の位置参照)
その野神塚にはヨノミの大木があり、その木の前で野神を祀っている。
野神塚(のうじんつか)には白い蛇が棲んでいるといい、見た者もあると聞く。
「昔蛇が出て田を荒らしたので、神に祈るから田を荒らさないで欲しい」というのが野神信仰の始まりと思われる。
■昔の野神さん行事の内容   
                       ※写真をクリックすると拡大します。
6月4日昼食後、当屋(今年の座の担当者)と先座(昨年の当屋)と後座(来年の当屋)と神主・村総代が当屋の家に集まり野神祭りの準備・祭具作りをおこなう。
*蛇(ジャ)作り
蛇は、大きめの餅藁(もちわら)の束の株の方を蛇の頭にして、三つ編みの要領で編み、材料の餅藁12把(閏年は13把)を全部使って作る。
蛇の長さは約5m、太さは約20cmになる。  
蛇綱を乗せる竹の輪(竹籠)は、割り竹(ひごの幅約3cm)を直径約1mの輪に作り、その中に割り竹を十文字に固定したものを作る。  
蛇綱をドクロ巻きに置き、竹の輪(竹籠)に荷縄をつけて、先座(昨年の当屋)と後座(来年の当屋)の二人が青竹の「おうこ」(天秤棒)で担う。  
当屋(今年の座の担当者)は画用紙に牛と農具(鍬・鋤・鎌等)の絵を描く
野神塚にまつる御幣は約1mの青竹で神主が作る 
当屋(今年の座の担当者)は、供物(かわらけに洗米・塩・ローソク・香水・神酒を並べる)を用意する  
全ての準備が整ったら野神塚に出発する。
野神塚(のうじんつか)への順序は、先頭に当屋(今年の座の担当者)が牛や農具を描いた画用紙と供物(かわらけに洗米・塩・ローソク・香水・神酒)を三方に乗せて持ち、その後に神主、先座(昨年の当屋)と後座(来年の当屋)の二人が作った蛇綱を青竹の「おうこ」(天秤棒)で担い、その後に村総代が続く。
また、昼間であるが提灯を持参した時期もあった。
野神塚(のうじんつか)に向かう一行に、学校から帰った子供達は田に生えている麦の畝の中に隠れていて、土や泥を投げつけてあばれることになっていたので、野神塚(のうじんつか)に向かう一行は手ぬぐいでほうかぶりした。
昔は小綱町でも二毛作で麦の栽培がなされていた。 
 
野神塚(のうじんつか)に一行が着くと、ヨノミの大木に持参した絵をピンで貼り付け、その前に蛇綱をかついできたままで置く。
そして供え物をして、神主の祝詞、一同玉串の幣を供えて礼拝は終わる。
 
神事が終わると蛇綱をヨノミの大木に巻き付け、次年度の野神行事まで1年間架けておく 
全ての神事が終わり当屋が家に戻ると、子供達に作っておいた串団子を配った時期があったが、戦後、この仕来りは自然にやらなくなり、代わりに子供達に菓子を配った。
このように子供達にとっても野神さん行事は楽しいものであった。
この小綱町の野神行事は、前述のようにそれまで「宮座」(後に村座)が運営していたが、約20年ほど前に「宮座」(後の村座)が途切れた以後は、地元の水利組合が中心となってお祀りしていた。
その後農家戸数の減少に伴い、平成27年より町内の伝統文化財(有形、無形)を正しく後世に伝承することを目的に設立された小綱町文化財保存会が引継いでお祀りしている。
野神塚(のうじんつか)の管理は小綱町自治会が行い、行事の運営を小綱町文化財保存会に委託している。
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■国選択無形民俗文化財
野神は稲作農耕の守護神の一つとされ、農神・ノツゴなどとも呼ばれて、全国的に広く信仰されてきた。
野神に関わる行事は、特に大和盆地や琵琶湖周辺に顕著な分布を示すことが知られている。
大和の野神行事は端午の節供に集中し、子供集団が主体としてなされる事例が顕著であるが、その実態は蛇(ジャ)と呼ばれる藁の作り物を毎年製作し、それを担いで村回りをしてから野神に供えたり、あるいは新たに鍬・鋤などの模型や絵馬をつくって奉納するなど、伝承地によって相違する。かっては役牛を曳いて野神に参り絵馬をいただいて帰るという習俗もあった。
昭和58年12月27日付けで文化庁により「記録作成等の措置を講ずべき無形の民族文化財」として「大和の野神行事」が選択され、奈良県下14ヶ所の野神行事が指定され、小綱町の「野神行事」はその内の一つである。
国選択無形民俗文化財 
●大和の野神行事
 
     
 
銘板
     
 平成28年小綱町「野神さん」整備工事
長年途絶えていた小綱町の伝統行事「野神さん」を子供向けイベントとして復活させるために野神塚の整備工事を行いました。
2016.8.22
第1回野神塚整備工事
野神塚の神木以外の樹木の撤去と聖地作業


 
2016.9.4
第2回野神塚整備工事
野神塚に砂利搬入とフェンス等外構工事 
 
 
2016.11.6
第3回野神塚整備工事  
野神塚に砂利搬入と石畳設置工事・銘板取り付け
 
 
 平成29年小綱町「野神さん」行事復活
 ■2017.6.4 伝統行事復活「野神さん」
長年途絶えていた小綱町の伝統行事「野神さん」を子供向けイベントとして復活して開催しました。
小綱町の子供達が縄で作った蛇を担いで野神塚まで運び、神木に架けて1年間の農耕の無事と五穀豊穣を祈願しました。
その後入鹿神社境内に戻り子供達は青少年ボランティアが作る綿菓子やポップコーンをいただき、自分の顔が入ったカンバッチ作りを楽しみました。

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 平成30年小綱町「野神さん」
 20186.3 野神さん 
稲わらで蛇を作って、野神塚の大木に掛けて一年間の農耕の無事と豊作を祈願する行事で、「大和の野神行事」として国選択民族文化財に指定されている行事を、小綱町は昨年から地域の子供向け行事として復活しています。
子供向けイベントも盛り沢山ですので、ご家族揃ってご参加下さい。
日時 平成30年6月3日(日)AM10時〜正午
集合 入鹿神社境内
参加費無料・雨天決行
小綱町は「子供の笑顔あふれ、品格ある町作り」を合い言葉に地域の子供向け行事を年に6回開催しています

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   近隣の町の野神行事 国選択無形民俗文化財
*橿原市五井町の野神さん  
*橿原市上品寺町の「シャカシャカ祭」 
*橿原市地黄町の「すすつけ祭」 
 (現在は非開催)
*大和高田市今里の「ノゴト」 
*大和高田市野口の「蛇穴の汁かけ・蛇綱ひき」 
*奈良県磯城郡川西町下永西城の「キョウ」 
*奈良県磯城郡田原本町今里の「蛇巻き」 
*奈良県磯城郡田原本町鍵の「蛇巻き」 
*奈良県磯城郡田原本町矢部の「綱掛」 
*天理市新泉の「野神祭」 
   
 令和元年小綱町「野神さん」
  「野神さん」
日時 令和元年6月2日(日) 
   午前10時入鹿神社に集合
   正午頃解散予定 雨天決行
「ヘビに田を荒らさないでと小綱町の子供達が今年の豊作を祈ります」
子供向けの楽しいイベントやお菓子もありますのでご家族揃ってお越し下さい。
◆小綱町の「野神さん」行事が奈良新聞社記事で紹介されました。 

 令和2年小綱町「野神さん」
 2020年(令和2年)6月7日「野神さん」開催予定でしたが、コロナウイルスの蔓延状況から鑑みて本年度は開催中止とさせていただきます。 
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